Q&A 経費編

経費仕入計上に関する疑問点についてつらつらと。

会計の大原則に「費用収益対応の原則」というのがあります。

売れた冊数に応じて売上と原価を計算するもので、本の販売価格が1冊500円、印刷代が1冊300円とすると、100冊売れたなら費用は3万円、1冊しか売れなければ費用は300円というものです。在庫が手元にある限り印刷代は費用としては認められません。 ですので「今年は黒字が多くなりすぎるので冬に来年の分もまとめて印刷して利益を圧縮しよう」ということはできません。

経費計上のタイミング

Q.印刷代はいつ、どれだけ経費として認められる?

A.上でも述べたとおり、「売れた分だけ売れたとき」に経費として認められます。売れただけでなく、見本誌で提出したり隣のサークルや知り合いに配ったりした分も経費でOKです。計算方法としては
 1)1冊あたりの単価を計算
 2)12月末の在庫金額を計算
 3)費用=印刷代総額−期末在庫金額

です。
印刷代のうち当期の費用になるものはすべて「売上原価」でいいでしょう。厳密に言えば売上に対応する分は「売上原価」、知り合いに配った分は「交際費」ないし「販売促進費」ということになるでしょうが、金額的にたいした額ではありませんのですべて売上原価として処理して問題ありません。

Q.不良在庫を捨てたんだけど経費として認められる?

A.処分して手元から在庫がなくなったのであれば経費として計上できます。ただし、「売れた」のではなく「捨てた」ことを証明できるようにしなければいけません。業者に処分を依頼し、廃棄証明をもらうのが望ましいです。

Q.不良在庫があるんだけど捨てる気にはなれない。在庫の印刷代の半分だけでも経費にならない?

A.基本的にやめておきましょう。一定の場合には評価損の計上は認められていますが、評価損の計上根拠をちゃんと示せなければヤブヘビです。また、計上のタイミングも難しいです。なぜ前期ではなく今期に評価損を計上したのか、その評価額は適正なのか、そのあたりをはっきり説明できないと利益操作を疑われる可能性があります。

売上原価以外の経費について

印刷代は売上に連動して経費になりますが、パソコンなどの備品や月々のプロバイダー料金など売上に連動しない費用の取り扱いについて解説します。

Q.20万でPC新調したけど経費に計上していい?

A.青色申告ならOK、白色申告ならダメです。青色申告なら税込30万円未満、白色申告なら税込10万円未満のものは買ったときに経費にできます。

Q.12月にカードで買って実際の支払いは来年なんだけど今年の経費?

A.今年の経費です。

Q.電気代とかプロバイダー料金を未払い計上するのが面倒なんだけど…

A.経費は発生時点で計上するのが原則です。ですので12月の電気代が1月に請求が来て2月にカードの引き落しがあったとしても、それは12月分として計上するのが原則です。 ただ1月遅れで請求が来るものもあれば2月遅れで請求が来るものもあり、真面目に何月分かチェックしていくのは面倒です。
 そこで水道光熱費など毎月ほぼ同額が発生するものについては使用月でも請求月でも支払月でも12ヶ月分を連続して計上していれば金額は大差がないのでOKとされています。

Q.手伝ってくれた家族にアルバイト代を払ったんだけど経費になる?

A.原則として経費になりません。
所得税法は「生計を一にする配偶者その他の親族への給与等」は原則として経費として認めていません。例外的に経費として認められるのは専従者給与として支給した場合です。
逆に言えば「生計を一」にしていなければ経費になります。たとえば、一人暮らしの社会人が実家の家族に手伝ってもらった場合は生計は独立しているので経費にできます。学生など、仕送りで生活している場合は親と生計を一にするものとして扱われるので経費にすることは認められません。

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