帳簿の付け方 1

計上しなければいけないものは何? そんなに難しくありません。

帳簿というと難しく感じるかも知れませんが、同人レベルの帳簿など小学生の小遣い帳の延長です。そんな難しいことはやっていません。
とくに最近は全部パソコンでやれますので仕訳さえ入力すればあとは自動的に計算してくれます。

やることは
 期中処理として
  ・売上を記入する
  ・経費を記入する
  ・仕入を記入する
 決算処理として
  ・期末売れ残りを記入する
  ・未収入の売上を記入する
  ・未払いの経費を記入する
  ・通帳残高を記入する
といったところでしょうか。ね、簡単でしょ?

副業の場合、発生する経費はだいたい次のようなものでしょう。

経費の種類

・荷造運賃
 送料です。郵便から宅配便まで全部これで計上します。

・水道光熱費
 普通は発生しませんが、部屋の電気代の1,2割を計上してもまず文句は言われません。半分はやり過ぎ。水道代とかガス代は入れない方が無難です。

・旅費交通費
 イベント参加の交通費やら池袋・秋葉原への買い出し交通費やらです。

・通信費
 ネットと携帯の毎月の料金です。携帯はプライベートでも使うでしょうから料金の3〜5割程度を経費に。ネットはサークルのHP運営のためとして全額経費にあげてしまっても大丈夫かも知れません(もちろんアウトの可能性もありますよ)。

・接待交際費
 イベント後の打ち上げ費用とか、売り子さんにお礼代わりに食事をおごった場合などに計上します。割り勘?そんなのは領収書を見ても(ry
 売り子のお礼なんかも給料として計上すると源泉徴収とか面倒なので是非はともかくここに入れてしまうことが多いです。

・消耗品費
 同人に使うものとして買った10万(青色申告なら30万)未満のもの基本的にここに計上です。文具とかパソコンとか周辺機器とか。高額なものは減価償却の対象になるのでここには計上しません。

・会議費
 新刊ネタの打ち合わせのファミレス代などを計上します。外での打ち合わせだけでなく自宅での打ち合わせの際に出したお菓子代などもOKです。

・取材費
 新刊のネタ探しに買ったDVD-BOXとか。全額経費であげるのが怖かったら半額くらいでしょうか。ジャンルに興味はないけど売れ線だから書いているだけだ、といいきれるなら全額経費でどうぞ。

・図書費
 本代です。レシートが「実用書」とかなら全額経費で、「コミック」やら「同人誌」やらのものは取材費と同じで半分くらいにしておいた方がよろしいかと。

・支払手数料
 委託の場合の委託手数料などを計上します。イベント参加費用もここでOKです。

・雑費
 その他諸々の経費をここに入れます。

経費計上のポイントは突出した経費を作らないことです。税務署員も人の子ですから金額の大きなものが気になります。
交際費と会議費とか、取材費と図書費とか、分散できそうなものは適当に分散しましょう。

なお印刷代は経費ではなく「売上原価」に計上します。

ゲストの原稿料や売り子・アシの謝礼など

正しく処理するならゲスト原稿は「支払報酬」、臨時のアシスタントや売り子の謝礼はアルバイト代として「給料賃金」とすることになります。アルバイト代は源泉徴収義務が発生します
原稿料も本当は源泉徴収義務が発生するのですが、普段給料を払ってない個人は源泉徴収しなくていいことになっています。なのでゲストの原稿料は原則通り「支払報酬」として額面通り支払ってしまって大丈夫です。
問題はアシと売り子です。一人1万円くらいまでなら交際費で適用は「謝礼」とでもして計上してしまっても問題にならないと思います。もっと金額が多くなったり定期的に払っているような場合はちゃんと給料として計上し、源泉徴収もするべきです。
もし税務調査で給与と認定されると支払った額の1割くらいは源泉税の納付漏れ扱いになると思います(延滞税も発生)。

現金で謝礼を渡す場合は市販の領収書などに金額と住所氏名、但し書きに「夏コミ売り子謝礼として」などと書いてもらって受け取り、払った証拠を残しておきましょう。

売上原価

同人の場合、ちょっとやっかいなのが売上原価です。同人作家は自分で書いて刷って売るので「製造小売業」に該当します。だから売上原価だけでなく製造原価も計算しなければいけません。ですが一般的にはそこまで正確にはやっていない人が大半だと思います。

本の原価を考える場合、正しいやり方としては印刷代だけでなくゲストへの謝礼、トーン代、元ネタの書籍・DVD代なども入れるべきです。
ですが同じネタで2冊書いた場合に資料代はどう割り振るのかなどの問題が発生してきます。

製造原価を真面目に算出し売上原価を計算しようとすると簿記2級以上の知識が必要です。

ですので細かいことは気にしないことにします。
製造原価の項目は使用せず売上原価=印刷代で行ってしまいましょう。それだけだと明らかに安すぎる場合はゲスト原稿代などのあきらかに特定の本とリンクするものを原価に含めて適正金額に近づけます。印刷代のみで原価を計算しても損益に大きな影響を与えるわけでなければ文句を言われることはまずありません。

原価のポイントは「売れて初めて費用になる」ということです。在庫の印刷代は売上から引くことができません。
簿記的には手元の10万円が1000円札100枚になろうと金塊になろうと本になろうと手元にある限り価値が一緒なのです。

原価を計算するときは1冊あたりの単価を計算しておきます。これは期末在庫が何円分なのか計算するのに必要です。
毎回イベントごとに完売してしまい年を越す在庫が常にゼロの場合は期末在庫を数える必要がないので単価計算は不要です。

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