税金を取り戻す?

赤字はもちろん収入が少なければ黒字でも可能性あり

2007年に「無税」入門という本が発売されました。
中身はさほど濃くない本なのですが、事業所得の赤字を給与所得と通算して税金を減らそうという本です。
筆者はイラストレーターの副業で年間数十万円の収入があったため事業所得として申告することができましたが、読んだサラリーマンの大半は「事業所得なんて無いよ!」とあきらめたのではないでしょうか。
ですが同人作家の場合は理屈としてはこの本の筆者と同じことが可能です。

※もしこの本の筆者が本当に所得税ゼロ円まで事業所得の赤字を出していたとしたらやりすぎの可能性大です。
高校生か大学生の子供が2人か3人いればギリギリセーフといったところかもしれませんが、そうでなければかなり強引に経費を計上していると思います。
本は大分売れたみたいですし、今頃過去7年にさかのぼって修正申告しているんじゃないかと思うのですが、どうでしょうか。


重要なのは事業所得として申告することです。

年収400万〜500万程度の独身会社員の場合、10万円の同人の赤字で所得税が1万円還付され、翌年の住民税も1万円少なくなります。赤字額の20%程度の節税効果です

事業の定義というのは非常に曖昧で「反復的かつ継続的に利益を目的として行っているもの」ということになっています。同人の場合、定期的にイベントに参加して販売したり委託販売をしたりしているので「反復的・継続的」の要件は満たします。あとは「利益を目的として」を満たせば一応事業の要件を満たすことになります。
印刷の原価割れで頒布している場合は明らかに利益目的に該当しないため事業にはなりません。

あとは売上規模の問題ですが、税法では売上○○円以上が事業と言うような定義はありません。私は年間売上0円の一級建築士を知っていますし、年商15万円のお肉屋さんも知っています(それで何年も申告しています)。
ですのでたとえ年間売上が3万円であっても税務調査の時に「今は売れていないが将来的には同人だけで食べていくつもりだ。だからこれは事業だ」と調査官を納得させられればあなたの勝ちです。
ただ、収支のバランスや相手を納得させるためにもある程度の売上は欲しいです。

「副業=雑所得」ではありません

確定申告の解説書を読むとたいていの本には「サラリーマンの副業・臨時収入は雑所得として申告」と書いてあります。
もちろんそれは間違いではありませんが、同人活動のように突発的・臨時的でないものは事業所得として申告することも決して間違いではありません。

アフィリエイトなども同じです。働きながらアフィリエイトサイトを運営している人がいて一方は月に数十万円、他方は月に数千円の収入だったとしたらどちらも雑所得で申告でしょうか。いいえ、どちらも利益が目的のアフィリエイトサイト運営であり、毎月収入がある以上「事業」として申告できます。
事業として申告すれば月数千円のアフィリエイト収入ならプロバイダー代その他できっと赤字になり所得税の還付が受けられるはずです。

雑所得は赤字という考え方が無く最低でもゼロ円になります。10万円の赤字が出ても、確定申告での計算上はゼロ円として取り扱われます。
ですので幾ら赤字が出ても税金は安くなりません。

赤字分の税金を減らす・取り戻すなら

事業所得としての申告が必要です。
今まで事業として申告をしていない人は「開業届」を提出します。
提出についての詳しい話は別のページで。

雑所得でも税金が戻ってくる場合

ここまで事業所得でないと税金が戻ってこないと話をしてきましたが、雑所得でも戻ってくるケースがあります。それは

  • 原稿料などとして源泉徴収されている税額がある
  • 所得税の税率が10%よりも低い
の場合です。 人によって所得控除の金額が異なるので一概には言えないのですが、次の金額が195万以下なら還付が受けられます。
 給与所得+雑所得(収入−経費)−38万−社会保険料<195万

もっとも、戻ってくるのは源泉徴収の税率10%と所得税率5%との差額なので申告の手間を考えると手間のほうが大きいかもしれません。

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